ひとつ、ふたつ、ひみつ。
*
「今日も、彼氏くんと登校? 毎日毎日、あんたたち仲良すぎでしょ」
「だーかーら、あっくんは彼氏じゃないの。幼なじみ」
登校して教室に入るなり、友達の関山花恋が、日課と言わんばかりに早速からかってくる。
花恋は、高校に入ってすぐに友達になった女の子。
「幼なじみとかって、そんなことある? 家が隣で? 小中高一緒で? さらにクラスも一緒で?」
「うん、中学は三年間奇跡的に同じクラスだったから、これで四年連続同じだね」
「で、毎朝起こしに来てくれて、仲良く登下校? 少女漫画じゃん」
「起こされてはいないって。遅刻しないように、見張られてるだけ」
「何とも思わないの? そんなにいつも一緒にいて」
「何とも思わないことないよ。さすがに飽きた」
「そうじゃなくて」
花恋は、自分の席で友達と話すあっくんに視線を向ける。
「誰かに取られちゃっても、知らないよ。長岡くん、モテるんだし」
「今日も、彼氏くんと登校? 毎日毎日、あんたたち仲良すぎでしょ」
「だーかーら、あっくんは彼氏じゃないの。幼なじみ」
登校して教室に入るなり、友達の関山花恋が、日課と言わんばかりに早速からかってくる。
花恋は、高校に入ってすぐに友達になった女の子。
「幼なじみとかって、そんなことある? 家が隣で? 小中高一緒で? さらにクラスも一緒で?」
「うん、中学は三年間奇跡的に同じクラスだったから、これで四年連続同じだね」
「で、毎朝起こしに来てくれて、仲良く登下校? 少女漫画じゃん」
「起こされてはいないって。遅刻しないように、見張られてるだけ」
「何とも思わないの? そんなにいつも一緒にいて」
「何とも思わないことないよ。さすがに飽きた」
「そうじゃなくて」
花恋は、自分の席で友達と話すあっくんに視線を向ける。
「誰かに取られちゃっても、知らないよ。長岡くん、モテるんだし」