ひとつ、ふたつ、ひみつ。
*
制服に着替えて、洗面所で真尋くんと並んで歯を磨いて。
ふたりそろって、「いただきます」を言う。
そんな日々が、当たり前になってきた。
そして、当たり前はもうひとつ。
──ピンポン、ピンポン、ピピピピピンポンッ。
「こまりー、おい、こまりー! 学校行くぞ」
ちょうど朝ごはんを食べ終わった頃に、玄関の外から呼ばれる私の名前と、チャイムの連打。
「わ、あっくん最近早いなぁ。真尋くん、いってきます」
かばんを手に取って、席を立つ。
いつもなら、真尋くんは普通に私を見送ってくれるのに。
「──!?」
無言で腕をぐっとつかまれて、動きを静止させられた。
「えっ、な、なに? 真尋くん」
「俺も、学校に行ってみたいな」
「……えっ?」
「こまりー、まだか、おい」
私のハテナと、あっくんの催促が重なる。
今、学校に行きたいって、言った?
制服に着替えて、洗面所で真尋くんと並んで歯を磨いて。
ふたりそろって、「いただきます」を言う。
そんな日々が、当たり前になってきた。
そして、当たり前はもうひとつ。
──ピンポン、ピンポン、ピピピピピンポンッ。
「こまりー、おい、こまりー! 学校行くぞ」
ちょうど朝ごはんを食べ終わった頃に、玄関の外から呼ばれる私の名前と、チャイムの連打。
「わ、あっくん最近早いなぁ。真尋くん、いってきます」
かばんを手に取って、席を立つ。
いつもなら、真尋くんは普通に私を見送ってくれるのに。
「──!?」
無言で腕をぐっとつかまれて、動きを静止させられた。
「えっ、な、なに? 真尋くん」
「俺も、学校に行ってみたいな」
「……えっ?」
「こまりー、まだか、おい」
私のハテナと、あっくんの催促が重なる。
今、学校に行きたいって、言った?