冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~
「それに、もしお前たちが反対している理由が知花さんがバツイチだからという理由なら、すぐに彼女に謝るように。それは、裕翔との結婚を反対する理由にはならない」
どうやら、お祖父様も私がバツイチだということを知っているようだ。
「彼女は、心優しい女性だ。わしは身をもってそれを知っている。裕翔も、そんな彼女だから惹かれたんだろう」
お祖父様からの言葉で、お父様とお母様は黙り込んでしまう。
まだ納得がいかない、腑に落ちないに違いない。
でも、そんなふたりにお祖父様は「心配いらない」と力強く言った。
「お前たちが産み育てた息子は、こんなに立派になった。ナナセも、これからもっと大きくなる。そんな裕翔の支えに、知花さんは必ずなってくれるよ」
お祖父様から出てきた言葉に、視界がじわじわと潤んでいく。
まるで自分が本当の婚約者で、ご両親の反対からお祖父様にフォローしてもらったような、そんな気分に陥っている。
「お祖父様、認めていただきありがとうございます。これから知花と、残りの人生歩んでいこうと思います。ナナセも、今以上に盛り上げていきたい」
裕翔さんからそう言われたお祖父様は、さっきと同じように豪快に笑い、「ああ」と力強く頷く。」
「裕翔、知花さん、日を改めて家族でゆっくり食事でもしよう」
お祖父様はそう言い、付き人と共に会場へと入っていく。
その姿を見送っていると、お父様が小さく息をついた。