冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~
「目覚めるの早くないか?」
「え、起きてたんですか?」
急に瞑っていた目が開いてどきりとする。
しっかり眠っていると思ったのに、裕翔さんの顔を見るとどうやら私よりも先に目が覚めて起きていたようだ。
私が起きたから寝たふりをしたようで、薄い唇に笑みをのせる。
「少し前にな。正確には、ちゃんと眠ってないと思う」
「眠れなかったんですか?」
「知花がとなりにいるんだから、興奮冷めやらないだろ」
ふざけてそんなことを言う裕翔さんに「なんでですか!」と言い返す。
裕翔さんは手を伸ばして私を引き寄せた。
温かい腕の中に包まれ、鼓動の高鳴りが全身を包んでいく。静かなベッドの中でその大きくなっていく音が裕翔さんに聞こえていそうで恥ずかしい。
数時間前までの甘く濃厚なひとときを彷彿とさせる。
「でも、こうして君を抱きしめられていることにずっと高揚していることは嘘じゃない。幸せ噛みしめている」
「それは、私も同じです」
裕翔さんは腕を緩め、私を覗き込む。