冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~


 冷凍庫から作り置き用のタッパーを取り出し、電子レンジに入れる。

 休日に作り置きのおかずを作り、お弁当のようにして冷凍しておくと帰宅後に楽に夕食がとれるから毎週用意するようにしている。

 離婚後、会社の用意してくれているワンルームマンションに引っ越した。

 通勤は前より近くなったし、家賃も会社の補助のおかげでこの金額でここに住んでいいの?というくらい安いからありがたい。

 広い部屋ではないけれど、ひとりなら十分だし、築年数も若くセキュリティ面もしっかりしているから大満足の住まいだ。

 レンジが出来上がりを知らせ、冷蔵庫から作り置きのお茶をコップに注ぐ。

 今週は、鮭の切り身がメインで、ほうれん草の卵和えと、レンコンとニンジンのきんぴら、ちくわ明太子のメニューだ。

 こんな感じで毎週四食ほど作って冷凍し、夕食を用意する気力がないときに食べている。


「いただきます」


 ベッドの横に置いているローテーブルに夕食を運び、手を合わせた。

 ひと口目にほうれん草を食べたところで、そばに置いている通勤用のバッグの中からスマートフォンのバイブレーションがなり始めた。

 箸を止めてバッグに手を突っ込む。

 表示されていたのは実家の母の名前だった。

< 22 / 172 >

この作品をシェア

pagetop