冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~
結婚してまだ一年ちょっと。
離婚という言葉を出せば、少し火遊びをしてしまったと許しを請い、二度とこんなことはしないと誓うと思った。
そうであれば、関係の修復を考えようとも思っていた。
しかし、話は想定外の展開を迎え、私たちは大きく揉めることもなく別々の人生を歩む手続きを踏んだ。
離婚という人生の分岐点を半年ほど前に経験し、新たな人生を歩み始めたものの……。
「わー、ありがとうございます、原田さん! さっすが~」
こうして、同じ職場に元夫とその不倫相手がいるという過酷な環境で働いている。
プライベートと仕事は別。
ちゃんと切り離してきたつもりだったけれど、やっぱり元夫と不倫相手の女と同じ空間で仕事をするのは精神的に堪えるのが正直なところ。
ふたりがイチャイチャしているのが目の端に入ってくるのは日常茶飯事。
もちろん気にしないように、見ないように心掛けている。
でも、気にしないようにしようと思うことも、見ないようにしようとしていることも、結局は気にしてしまっているからで……。
そんな自分自身にも腹が立つし、もっと強くなりたいなと思う。
仕事にも全力で打ち込めていないのもここのところの悩みだ。
意識して周囲の音をシャットアウトして、目の前の仕事に全集中した。