冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~
もうそういうことにも慣れていると知り、内心驚く。
私にはわからない世界で生きている人だ。
「そうなんですか。でも、もし勝手に撮っていたら肖像権の侵害というか……」
「普段は、秘書が控えてもらうよう声をかけたりしている。でも、今は知花との時間をそんなことのために台無しにしたくない」
私と今いることを最優先に考えているという思わぬ返答に、それ以上なにも言えなくなる。
余裕の笑顔まで見せられてしまい、食事の続きに取りかかった。
「ごめんなさい、私はこういう状況に不慣れで、会話もままならず……」
「周囲など気にする必要はない」
「ですが……人目が、どうしても……」
慣れの問題かもしれない。
でも、どうしても今の私には難しい。
周囲が気になってしまって、食事にすら集中できない。
「じゃあ次は、誰の目も気にならない約束を取り付けたい」
落ち着かない私の様子に、七瀬CEOはやっぱり周囲を気にせずそう言った。