二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない
「みみ、見られた…」



煌はお腹を抱えて笑ってる。



「ちょっと! 笑い事じゃないでしょ!」

「どうせなら見せつけとけば良かったな!」

「何言ってんの!」

「しそびれたからもう1回するか」

「もうしないよ!」



何はともあれ、あたしたちはこうして結ばれることになった。



あたしの気持ちは幸せ一色。



あたしはそのあとこちらの世界で半日を過ごして。



「煌、あたし1回人間界に戻るね。また来るから」



煌に挨拶した。



「ん。その前に…」



煌は軽くうなずきながらそう言う。



「うん?」



煌があたしの腕を引き寄せた。



そして…そのままぐっと顔を寄せて、あたしにキスした…。



あたしの顔はぶわっと赤くなる。



「いいいきなり何するの!」

「ははっ。蘭によろしくな」



あたしは怪我人の煌のことを思い切りはたいて真っ赤な顔のまま部屋をあとにした。



煌のバカ!
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