二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない
こうして俺たちの出雲行きは終了した。
惺音にとって、とても意味のある有意義な旅だったと思う。
最後に、和音さんのところに寄るという惺音。
出雲から真っすぐに和音さんの祠まで向かう。
「和音、ただいま」
「おー惺音! 名代ありがとな! …ん、なんだそのナンテン」
出てきた和音さんは元気そうだった。
「お母さんにもらったの」
「ああ、お前が生まれたときに母さんが植えてたやつか」
「そうだよ。それより、はい、これ」
惺音が和音さんに大量の紙をどさっと渡す。
「会議の議事録。読んどいてね」
惺音の言葉に苦い顔をした和音さん。
「どうせいつも通り偉いやつがワーワー言ってただけだろ。いらんいらん」
「和音も来年の雨量調整の役目をすることになったから」
「は!? それは気象神の役割だろ。誰がそんなこと進言した」
「あたし」
惺音の言葉に口をあんぐり開ける和音さん。
「行かせるんじゃなかった…」
「あたしはあんたの代わりに仕事をしたまでだよ」
「なんだよー。せっかく良いことあったのに台無しじゃねえか」
和音さんがそう言うと、惺音が「良いこと?」と首をひねった。
そのとき、祠の奥から「ずいぶんと長いじゃないの! 誰よ!」と女の人の声が聞こえた。
それから、すっと奥からあまりにも美人すぎる鬼が出てきた…。
「香月さん!」
惺音がその鬼を見て笑顔を見せる。
ってことは…この鬼が和音さんの彼女…。
香月と呼ばれたその人は、惺音だと分かると笑顔になった。
「惺音ちゃんだったのね!」
それから和音さんに「惺音ちゃん来たなら教えなさいよ」と言って和音さんを叩く。
惺音にとって、とても意味のある有意義な旅だったと思う。
最後に、和音さんのところに寄るという惺音。
出雲から真っすぐに和音さんの祠まで向かう。
「和音、ただいま」
「おー惺音! 名代ありがとな! …ん、なんだそのナンテン」
出てきた和音さんは元気そうだった。
「お母さんにもらったの」
「ああ、お前が生まれたときに母さんが植えてたやつか」
「そうだよ。それより、はい、これ」
惺音が和音さんに大量の紙をどさっと渡す。
「会議の議事録。読んどいてね」
惺音の言葉に苦い顔をした和音さん。
「どうせいつも通り偉いやつがワーワー言ってただけだろ。いらんいらん」
「和音も来年の雨量調整の役目をすることになったから」
「は!? それは気象神の役割だろ。誰がそんなこと進言した」
「あたし」
惺音の言葉に口をあんぐり開ける和音さん。
「行かせるんじゃなかった…」
「あたしはあんたの代わりに仕事をしたまでだよ」
「なんだよー。せっかく良いことあったのに台無しじゃねえか」
和音さんがそう言うと、惺音が「良いこと?」と首をひねった。
そのとき、祠の奥から「ずいぶんと長いじゃないの! 誰よ!」と女の人の声が聞こえた。
それから、すっと奥からあまりにも美人すぎる鬼が出てきた…。
「香月さん!」
惺音がその鬼を見て笑顔を見せる。
ってことは…この鬼が和音さんの彼女…。
香月と呼ばれたその人は、惺音だと分かると笑顔になった。
「惺音ちゃんだったのね!」
それから和音さんに「惺音ちゃん来たなら教えなさいよ」と言って和音さんを叩く。