二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

雪女

~惺音~

すっかり寒くなった12月。



昨日から雪がチラチラと降っていたけど、今日になって大雪に見舞われた。



だけど蘭はそんなのお構いなしに元気。



「莉子も連れてケーキバイキング行こ!」なんて言ってる。

「雪止んでからでいいじゃん」



あたしが言うと、蘭が首をブンブン横に振った。



「今日からチョコケーキフェアなんだよ! 初日に行きたいじゃん!」



蘭はすっかりケーキバイキングの虜。



あたしはしょうがないから付き合ってあげることにした。



莉子にも連絡すると行くとのことなので、現地でしばらく待つ。



「お待たせ!」

「遅いよ莉子~。俺待ちくたびれた」

「ごめんごめん」



2人は最近なんだか仲が良い。



嬉しいことだ。



中に入って席に通される。



「げっ」



あたしは通された席の隣を見て声を出す。



その席の隣にいたのは…。



「あら、御饌津サマ。なんでこんなところにいるのかしら? わたくしの優雅なティータイムを邪魔するおつもり?」

「こっちのセリフだよ!」



音琶が神使2人と一緒にケーキバイキングを楽しんでいた…。



っていうか優雅なティータイムって…。



ケーキバイキングで何を言ってんだか…。
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