神殺しのクロノスタシス7〜後編〜
それに、なんだ。アレだよ。

どっちみち、俺達に選択肢、ないじゃん?
 
他でもない、イシュメル女王の命令なんだから。

彼女の思惑がどうであれ、命じられれば、従わない訳にはいかない。

はいはい、行きます。行きますよ。

むしろ、キルディリア魔王国のお膝元から離れられて良かった、と思おう。

あの居心地の悪い大豪邸も、そろそろ嫌気が差してきたところだったし。

「…」

「…」

俺とルイーシュは、互いに顔を見合わせた。

ルイーシュも今、俺と同じことを考えているはずだ。

「…分かった。行くよ」

行けば良いんだろ?

「ほう、そうか。引き受けてくれるか」

「えぇ。お任せください」

と、ルイーシュが答えた。

そうするしか選択肢がないなら、そうするよ。

…それに、上手く行けば。

ナツキ様の生存を、アーリヤット皇国の国民達に伝えられるかも。

そして、イシュメル女王の監視下から離れることによって。

大事な情報を、シルナ学院長に伝えられるかもしれないのだ。

だったら、その可能性に賭けるとしよう。
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