神殺しのクロノスタシス7〜後編〜
…そう。

アーリヤット皇国の皇王ナツキ様は、キルディリア魔王国との戦争で戦死したそうだ。

キルディリア魔王国が、正式にそう報告している。

「フユリ様、失礼ですが…その、ナツキ様のことは、フユリ様の責任ではありません」

シルナは、せめて少しでもフユリ様を励まそうと、そう言った。

その通りだ。

キルディリアの公式発表によると、キルディリア軍勢がアーリヤット皇宮に攻め込んだ際。

ナツキ様に対して、投降するように呼びかけたそうだ。

だが、ナツキ様はこれを拒否。

徹底して籠城しようとした為、キルディリア軍は止むなく、皇宮を攻撃。

そしてその攻撃の際に、ナツキ様は討ち取られたそうだ。

アーリヤット皇国は戦争に負け、皇王は戦死した。

皇王が死んでしまったことにより、更にアーリヤット皇国は乱れた。

ナツキ様には跡継ぎがおらす、正式な皇位継承権を持つ者は誰もいない。

そこで、現在はイシュメル女王が指名したキルディリア軍の将が、皇王代理を務めているそうだ。

この知らせを聞いた時、フユリ様がどれほど傷つき、ショックを受けたか。

想像するだけで、こちらも胸が痛くなる。
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