豹変年下オオカミ君の恋愛包囲網
未練という名の毒
頻繁に入ってくるメールを見つめ眉間にシワが寄る。何度無視しようとも、一向に諦める気配のない文面を見つめ、ため息を溢した。
『俺が悪かった。別れてから考えるのは、鈴香のことばかりなんだ。どんな女と付き合っても、鈴香のことが頭から離れない。どうか話だけでも聞いてくれないだろうか』
薄っぺらい賛美と後悔の念が延々と続く文面を見つめ乾いた笑いしか出て来ない。以前の私なら一通目で返信をしていただろう。しかし、今回は違う。だから元彼も焦っているのかもしれない。最近送られてくる文面が脅迫めいたモノになりつつあると本人は気づいているのだろうか。
ニュースで流れる『元彼によるストーカー殺人』なんて言うテロップが脳裏をかすめ、背筋がふるえる。浮気性の元彼が、こんなに粘着質の男だったなんて思わなかった。
着信履歴は、頻繁にかかってくる元彼の名前で埋め尽くされている。着信拒否なんてしたら最後、職場も家も知られている現状、待ち伏せされそうで怖い。
電話だけでも出ないとダメかしら……
いやいや、口の上手い元彼のことだ。万が一、丸め込まれたらそれこそ目も当てられない。
スマホの画面を見つめ指を動かす。
『もう連絡して来ないで』
短い一文を目で追い送信ボタンを押すと、スマホの画面を閉じた。
『俺が悪かった。別れてから考えるのは、鈴香のことばかりなんだ。どんな女と付き合っても、鈴香のことが頭から離れない。どうか話だけでも聞いてくれないだろうか』
薄っぺらい賛美と後悔の念が延々と続く文面を見つめ乾いた笑いしか出て来ない。以前の私なら一通目で返信をしていただろう。しかし、今回は違う。だから元彼も焦っているのかもしれない。最近送られてくる文面が脅迫めいたモノになりつつあると本人は気づいているのだろうか。
ニュースで流れる『元彼によるストーカー殺人』なんて言うテロップが脳裏をかすめ、背筋がふるえる。浮気性の元彼が、こんなに粘着質の男だったなんて思わなかった。
着信履歴は、頻繁にかかってくる元彼の名前で埋め尽くされている。着信拒否なんてしたら最後、職場も家も知られている現状、待ち伏せされそうで怖い。
電話だけでも出ないとダメかしら……
いやいや、口の上手い元彼のことだ。万が一、丸め込まれたらそれこそ目も当てられない。
スマホの画面を見つめ指を動かす。
『もう連絡して来ないで』
短い一文を目で追い送信ボタンを押すと、スマホの画面を閉じた。