大嫌いなパイロットとのお見合いはお断りしたはずですが
「嫌われちゃ困るから、彼女たちにも愛想よくしたつもりだよ。けど美空には会えず、遅れて参加したクルーの集まりも苦行でしかなかったからすぐに帰ったけど。最低な日だったよ」
「じゃあ、あのCAの女性とも……」
「まさか。プライベートを好きでもない女性と過ごす趣味はないね。ああいう女性より、別の相手に時間を使いたい」
自分があの日、いかに物事をきちんと見られていなかったか。
逃げずに朋也にたしかめていれば、もやもやすることも、ひどい言葉を投げつけることもなかったのだ。申し訳なさが膨らんでくる。
美空はふたたびふり返った。
「わたし……知らなくて」
「うん?」
「沖形さんがわたしを呼び出しておいて、ほかの約束をしたんだと……その、お相手は綺麗な女性でしたし、見せたいものっておふたりの関係だったんだと思って。だからもう連絡しないで、なんて」
「ちょっと待って。そんな風に言われると、期待してしまうな。訂正するなら今のうちだよ」
「き、期待?」
朋也の顔が近づいてきて、美空はたじろいだ。万が一にでも移してはいけない、とのけぞるが、朋也はかまわず顔を寄せてくる。
朋也の表情が熱を帯びて見えるのは、美空自身が熱に浮かされているからだろうか。それとも……。
「そう。美空が俺をひとり占めしたいと思った、というように聞こえたな。どう?」
「そ、それは空耳です、勝手に翻訳しないでください! わたしはただ、わたしとの約束なんて、簡単に反故にできる程度のものだったとがっかりしたって、言いたかっただけですから」
「なんだ、残念」
朋也があっさり身を引き、美空はほっと胸を撫で下ろした。
この距離は無駄にドキドキさせられて、心臓に悪い。
「じゃあ、あのCAの女性とも……」
「まさか。プライベートを好きでもない女性と過ごす趣味はないね。ああいう女性より、別の相手に時間を使いたい」
自分があの日、いかに物事をきちんと見られていなかったか。
逃げずに朋也にたしかめていれば、もやもやすることも、ひどい言葉を投げつけることもなかったのだ。申し訳なさが膨らんでくる。
美空はふたたびふり返った。
「わたし……知らなくて」
「うん?」
「沖形さんがわたしを呼び出しておいて、ほかの約束をしたんだと……その、お相手は綺麗な女性でしたし、見せたいものっておふたりの関係だったんだと思って。だからもう連絡しないで、なんて」
「ちょっと待って。そんな風に言われると、期待してしまうな。訂正するなら今のうちだよ」
「き、期待?」
朋也の顔が近づいてきて、美空はたじろいだ。万が一にでも移してはいけない、とのけぞるが、朋也はかまわず顔を寄せてくる。
朋也の表情が熱を帯びて見えるのは、美空自身が熱に浮かされているからだろうか。それとも……。
「そう。美空が俺をひとり占めしたいと思った、というように聞こえたな。どう?」
「そ、それは空耳です、勝手に翻訳しないでください! わたしはただ、わたしとの約束なんて、簡単に反故にできる程度のものだったとがっかりしたって、言いたかっただけですから」
「なんだ、残念」
朋也があっさり身を引き、美空はほっと胸を撫で下ろした。
この距離は無駄にドキドキさせられて、心臓に悪い。