私のお姉ちゃん
「ん?初姫?」
「初姫ちゃん、どうしたの?」

「ううん!
あ!それより!
大学の学食、私も食べれるって朱雨くんが言ってたんだけど……
二人の大学でも食べれる?」

「うん、もちろん!」
「あ、今度来る?」

「うん!行ってみたい!
―――――――――」


後日。
エリナとナズナが通う、大学に向かった初姫。

「凄い…
みんな、頭良さそう…!」

門をくぐり、学食を目指す。
しかし………

「何処?」

敷地内は広く、何が何処にあるかもわからない。
初姫は近くにいた学生に聞くことにした。

「すみません!」

「え?
わ…可愛い//////」
「何?」

なんと言っても初姫だ。
その愛らしさで、あっという間に学生の目を惹いた。

「学食は何処ですか?」

「学食?
じゃあ…俺達と行こ?」
「案内するよ!」

「え!?
良いんですか!?
でも、お忙しいんじゃ……」

「ううん!大丈夫!」
「行こ?」

まさか同行してくれるとは思わず、初姫は目をキラキラさせた。

「君、一年?」

「いえ!
私は大学に行ってないので」

「え!?そうなの?」

「ここにはお友達が通ってて、今日一緒に学食でランチする約束をしてて」

「そうなんだ!」
「てか君、ほんと可愛いね!
彼氏いんの?」

「え?彼氏…はいません」

「彼氏“は”って?」
「もしかして、旦那はいるとか?(笑)」
ケラケラ笑う学生。

「はい!旦那さんはいます!」

「え……」
「ま、マジ…!?」

「はい!
えーと……変ですか?」

「スゲー」

「え?凄いですか?」

「だって見るからに、未成年って感じだし!」

「はい、まだ成人してません」

「へぇ~、やっぱスゲーや!」
「旦那は?旦那、学生?」

「いえ!
働いてますよ!」

「そうなんだ!」
「でも、まぁ…可愛いもんな!」
「だな(笑)」

そして学食に着き、学生と別れた初姫。

エリナにメッセージを入れた。
【今、学食にいるよ!
席に座って待ってるね!】

しばらく待っていると、エリナから返信が来た。
【凄い、初姫!
一人で学食来れたんだね!】

【親切な人達が送ってくれたの!】

【ここの学生?】

【うん!
結婚してるって言ったら、びっくりされた!】

【そうなんだ!
私でもびっくりすると思うよ?
とりあえず、ナズナと向かうね〜】

初姫はスマホを置き、出入り口の方を見つめ、エリナとナズナを待った。

< 33 / 50 >

この作品をシェア

pagetop