私のお姉ちゃん
「え?(笑)
気づいてないの?二人」

「ハツが?」
「嫉妬?」

「この前も言ったよね?
示し合わせたみたいに声が揃い、初姫のことになると揃って見境がなくなる。
揃って初姫のNo.1になりたくて、初姫の意識が“自分だけにないと”不機嫌になって、初姫に一切の自由を与えず束縛する。
初姫、言ってたよ。
僕が、朱雨だったら良かったって。
そしたら、私はこんな醜い嫉妬しなくて済むってね」

「ハツ…」

「初姫はきっと、朱雨には“自分ではなく、夏姫が似合うんだと思ってるんだと思う”
前に、どうして朱雨くんは、私をお嫁さんにしてくれたんだろうって言ってたからね」

「でも、俺とナツは“きっと互いに男女として見えない”」
暁也を見据えて言った、朱雨。

夏姫も「そうね。付き合ってたのだって、お互いに“楽だったから”だし」と頷いた。

「初姫ちゃんは夏姫のこと好きだけど、夏姫に劣等感持ってるもんね……」
そこにリツエが、切なく言った。

「は?」
「ハツが?」

「夏姫は、何でも出来るでしょ?
綺麗で、頭も良くて、気遣いも出来る。
おまけに喧嘩も強かったし、私達みんなに頼りにされてた。
初姫ちゃんは、ずっとそれを傍で見てきたんだよ?
私が初姫ちゃんだったら、確実にグレるわ!」

「だな!
俺、夏姫のこと好きだった時あるし!(笑)」
平祐が笑いながら言った。
そして続けて「初姫ちゃんもめっちゃ可愛いけど、俺は付き合うなら夏姫がいいな!」と言った。

「俺も!」
ダイトも賛同する。

「どうして?」
夏姫が首を傾げる。

「初姫ちゃんは、頼りがいはないからな…正直」
「付き合ってる間、常に心配が付きまとう(笑)
ピュアだろ?初姫ちゃん。
ほっといたら、どっか飛んでいきそうだもん」
平祐とダイトが声を揃えて言う。

「もちろん、朱雨みたいにそんなとこも魅力に感じる奴もいるから、人それぞれなんだろうが…
あ、言っておくが!
だからって、初姫ちゃんの魅力は他にたくさんあるからな!」
「真っ直ぐで、綺麗だもんな!
心も身体も!」

「夏姫、朱雨」

「「何?暁也さん」」

「今日ね。
初姫が言ってたんだ。
“朱雨くんのこと大好き!
暁也さんのことも大好き!
お姉ちゃんも大好き!
…………でも……
お姉ちゃんのこと、大嫌いです……!”って」

「「…………は?」」

「僕にもよくわからないんだけどね…
だから思ったんだ。
夏姫と初姫は“離れた方が良くないかな?”って……………」


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