私のお姉ちゃん
「初姫、言ってたよね?
“夏姫が大好きだけど、大嫌い”って。
それは、どうゆう意味かな?」
暁也が優しく問いかけるように言う。
「お姉ちゃんはいつも、私から大切な人を奪うの」
「え……私…」
夏姫の瞳が、切なく揺れる。
「いつも私、みんなに言われてた。
“初姫ちゃんのお姉ちゃんみたいなお姉ちゃんが欲しい!”って。
綺麗で、優しくて、頭も良くて、みんなに慕われて……
いつも輪の中心にいた。
最初はね。
本当にただ…優越感ってゆうか、お姉ちゃんのことを自慢してた。
大好きだし“私のお姉ちゃん”って。
でも段々、お姉ちゃんに嫉妬するようになったの。
初めてはっきり嫉妬心を認識したのは、中学三年生の時。
好きな男の子がいて、その子に告白したの。
…………でも、振られた。
“初姫のお姉さんだったらよかった”って言われた。
………っ…」
そしてそこで初姫の言葉が詰まり、更に多くの涙が溢れ出す。
「それからすぐだった。
パパとママが死んだ」
朱雨達も、言葉に詰まる。
「パパとママは、いつも“夏姫、夏姫”って言ってた。
お姉ちゃんが、朱雨くん達と遊び歩いていなかった頃からずっと………
私の方が良い子なのに、私はずっとパパとママの傍にいるのに、パパとママは“夏姫”って言ってた。
でも私はお姉ちゃんが大好きだったから、それでもよかった。
パパとママに期待されなくても、それでも…お姉ちゃんがいてくれたらそれでよかったから。
でも、パパとママの最期の時。
傍で手を握ってた私に、パパとママが言ったの。
“夏姫”って!
あの時、傍にいたのは“私!!”
お姉ちゃんは他の人の所にいたのに、パパとママじゃなくて、他の患者さんの傍にいたのに“夏姫”って!!
…………お姉ちゃんはね。
お姉ちゃんの知らない所で、私から大切なモノを奪ってくの!!!
好きだったあの子も!!
周りの人達の視線も!!
パパとママも!!
朱雨くんも!!!
…………だから、大っっっ嫌い!!!」
「ハツ……」
「だから、もうここにはいられないの!
ここにいたら、朱雨くんのことまで嫌いになるから!
もうここには戻らない!!!
離婚届は、今度ここに届けるから」
そう言って初姫は、駆け出しリビングから出ていった。
そしてそのまま、家からも出ていった。
“夏姫が大好きだけど、大嫌い”って。
それは、どうゆう意味かな?」
暁也が優しく問いかけるように言う。
「お姉ちゃんはいつも、私から大切な人を奪うの」
「え……私…」
夏姫の瞳が、切なく揺れる。
「いつも私、みんなに言われてた。
“初姫ちゃんのお姉ちゃんみたいなお姉ちゃんが欲しい!”って。
綺麗で、優しくて、頭も良くて、みんなに慕われて……
いつも輪の中心にいた。
最初はね。
本当にただ…優越感ってゆうか、お姉ちゃんのことを自慢してた。
大好きだし“私のお姉ちゃん”って。
でも段々、お姉ちゃんに嫉妬するようになったの。
初めてはっきり嫉妬心を認識したのは、中学三年生の時。
好きな男の子がいて、その子に告白したの。
…………でも、振られた。
“初姫のお姉さんだったらよかった”って言われた。
………っ…」
そしてそこで初姫の言葉が詰まり、更に多くの涙が溢れ出す。
「それからすぐだった。
パパとママが死んだ」
朱雨達も、言葉に詰まる。
「パパとママは、いつも“夏姫、夏姫”って言ってた。
お姉ちゃんが、朱雨くん達と遊び歩いていなかった頃からずっと………
私の方が良い子なのに、私はずっとパパとママの傍にいるのに、パパとママは“夏姫”って言ってた。
でも私はお姉ちゃんが大好きだったから、それでもよかった。
パパとママに期待されなくても、それでも…お姉ちゃんがいてくれたらそれでよかったから。
でも、パパとママの最期の時。
傍で手を握ってた私に、パパとママが言ったの。
“夏姫”って!
あの時、傍にいたのは“私!!”
お姉ちゃんは他の人の所にいたのに、パパとママじゃなくて、他の患者さんの傍にいたのに“夏姫”って!!
…………お姉ちゃんはね。
お姉ちゃんの知らない所で、私から大切なモノを奪ってくの!!!
好きだったあの子も!!
周りの人達の視線も!!
パパとママも!!
朱雨くんも!!!
…………だから、大っっっ嫌い!!!」
「ハツ……」
「だから、もうここにはいられないの!
ここにいたら、朱雨くんのことまで嫌いになるから!
もうここには戻らない!!!
離婚届は、今度ここに届けるから」
そう言って初姫は、駆け出しリビングから出ていった。
そしてそのまま、家からも出ていった。