白い結婚なんて絶対に認めません! ~政略で嫁いだ王女は甘い夜を過ごしたい~【全年齢版】
「敏感で可愛らしいと思います。ちょっと触れただけで、こんなに硬く尖らせたりして」
「言わないで、下さい……」

 恥じらうプリムローズを愛情に溢れた目で見つめ、アルバートは優しい口づけを額や鼻先、頬、唇にたくさん落とした。

「アル様……」
「はい」
「どうぞ、末永く可愛がって、下さいませ」
「もちろんです。私の可愛いリジィ」


「おはようございます、リジィ」
「あ……。お、おはようございます、アル様」

 目を覚ますと、すぐ傍にアルバートの顔がある。
 穏やかな目で見つめられると、昨夜もまたイルダリアの文化について聞かせてもらっている間に寝てしまったような気になった。でも、ひどく重くて気怠い下腹部が、そうではないと教えている。

「お身体は大丈夫ですか?」
「はい。でも……昨夜のアル様は本当に獣みたいでした」

 本でいちばん――いや、唯一かもしれない――役に立ったことは、やっぱりアルバートも獣になってしまうということだと実感した。
 でももう本を読まなくても、これからはアルバートが全部、教えてくれるはずだ。
 あの〝毒キノコ病〟の、彼が望む治療法も、全部。

「獣になると予めお伝えしていたかと思いますが……いざ獣になられると、リジィは嫌でしたか?」
「い、いえ……! とても、素敵で……本当に格好良かったです」

 元々そういう気質なのか溜め込んでいた分を解放したせいなのか、あれからもアルバートは萎えることなく合計で三度もプリムローズの中に吐精した。今も、熱い精を受けた熱が冷めきっていないような感覚すらある。

「あなたにそんなことを言われたら、朝から獣になってしまいそうです」
「本当に夫婦になったみたいです」

 会話が、秘め事を共にした二人のそれだ。謎の感動に包まれながら口にすると、アルバートはプリムローズの髪を一房取って口づけた。

「夫婦になったのでは?」
「それなら、一年後……フィラグランテに帰って欲しいなんて仰いませんか?」

 まだ不安が消えなくて尋ねると、今度は一瞬だけ唇が重なった。

「あなたがフィラグランテに帰られる時は私も一緒に行きます。次に祖国へ帰ることがあるとしたら、出産の報告をする為でしょうか」
「しゅ、出産……!」
「懐妊した時は長時間の移動になりますし、リジィの身体やお腹の子のことを考えると祖国に帰してはあげられませんが、フィラグランテの国王ご夫妻が会いに来ていただけるよう思っていますので」
「――はい。頑張って、お世継ぎを生みますね」
「王子でなくても構いませんし、まずは二人の間にたくさん愛を育みましょう」
「はい」

 プリムローズは笑みを浮かべて頷いた。
 ようやく夫婦になれた喜びで胸がいっぱいになる。


 その後、プリムローズはアルバートからたくさんの可愛い〝下着もどき〟が贈られ、子宝にも恵まれた末永く幸せな日々を暮らすことになるのだった。



   -END-


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