遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる

その頃、慶太も仲の良い川辺慎吾に詩織と付き合う事を話していた。

「マジか…いつの間に」

「まあ、俺が気にはなってたんだよな」

「クラスマッチの時にだから保健室に行ったのか」

「そう」

「けどよ、元カノとかに知られても大丈夫なのか?」

「何で?」

知らないのかよと慎吾に言われた。

バスケット部は部活を見学できる開放日がある。

もちろんいつも慶太への声援は多いのだがその中に元カノがいるらしい。

「えっ、知らなかった…俺2階を見ないからな」

「いつも1番前で見てるぞ、ゴール近く」

「でも別れてんだしもう関係ないよ」

「それならいいけどよ」

慎吾に報告すると慶太は自分の部屋に戻った。


“テスト休みにデートしようぜ“

慶太は詩織にLINEを送ったが既読になる事はなく日付が変わり慶太は眠りについた。



朝食を怜奈と食べていた詩織は1年生のざわつきに赤崎くんが来たんだと認識した。

「今日の寝ぐせ可愛くない?」
「うんうん」

寝ぐせって可愛いのかな…

詩織は慶太を見ると人差し指と親指で長方形を作っていた。

ん?

詩織はお箸を置いて真似をしていると怜奈に「何してるの?」と聞かれて

「何だろう…ね」

怜奈が前を見ると赤崎が長方形を作り口の動きがスマホと言っている。

「詩織、もう一度口の動きを見てみ?」

「んー、スープ?」

「何でよ(笑)」

怜奈は頭の上で手をフリフリしてみせた。

ダメダメと慶太には理解出来た。

慶太は諦めて食事を食べ始めるのだった。
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