遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる

「やり直したいなら自分が慶太くんに言えばいい、私は関係ないから」

「か、関係なくはないでしょ、慶太とどういうつもりで付き合ってるか知らないけどさ」

「慶太くんからだよ、私は好きじゃなかったもの、でもとても慶太くんは優しいし今は楽しいよ、好きなら慶太くんにもう一度告白しなよ、きっと振られると思うけど悠里さんのケジメにはなるんじゃない?」


悠里は両手を握りしめていて怒りがこみあげているようだ。


悠里はいつも慶太ファンの友達を連れて見学をしているので周りの友達もザワザワし始めた。



「詩織〜」

下から慶太くんの声がして詩織に手を振っていた。

もちろん注目されている。

「来てくれたんだ」


詩織は軽く手を振り、

「これから部活だから最後まで見れないけど頑張ってねー」

と言うと、慶太は両手を頭の上で〇の合図をした。

「じゃあ、私は部活があるので失礼します」

詩織は小走りで体育館を出た。


下にいる慶太達にもわかるザワザワ感

「いいのかよ、みんなにバレて」

慎吾が寄ってきた。

「いいよ、いや〜、悠里と話してたからさ、でも詩織の方が多分はっきり言ってたような雰囲気だった、ちなみに名前呼んだだけだし、付き合ってるとかは言ってないし、周りはどうとるかな」


「俺はまだ内緒って止められてる…」

「同じクラスは難しいよな(笑)」

「でも怜奈の言うこと聞きたくなるんだよな」

「うんうん、わかるぞ(笑)」

2人はベンチに戻って行った。



それからは本当に慶太やチームの人を応援してくれる人達が見学に来てくれるようになった。

彼女いるんだと諦めた人達は来なくなり、過激な声援はなくなった。

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