遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる

次の日の朝、詩織はおにぎりを作ってそっと家を出た。

朝は強いはずの慶太くんが詩織のスマホの目覚ましでも起きなかったからだ。

まあ今は自主練だから無理に起こさなくてもいいかと合鍵の方を詩織が持って、仕事に向かった。

制服に着替えると怜奈に電話をした。


「もしもし、昨日はごめん」

「詩織〜、遅くて寝ちゃってたよ〜」

「ごめんて、で、話って?」

「慎吾が赤崎と連絡がとれないって…詩織ならどこにいるか知ってるかもだから聞いて欲しくて」

「えっ、どういう事?」


怜奈の話だと次の試合までの2週間は普通に全日本の練習は行われているらしいのだ。

「川辺くんは名古屋に帰ってるって聞いたけど…」

「帰ってきてないよ」

慶太くんが嘘をついたの?私に?

「ちょっと私が聞いた話と違う……」

詩織は1週間は自主練で来週から全体練習って聞いたと怜奈に伝えた。

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