遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる
「ごめんね」
「ううん、江藤も怒るじゃん(笑)」
「え?」
「同級生に」
「あれは怒ってないよ、注意だよ」
「そっか、あんな江藤を初めて見たからさ」
「勝手に自分のペースにするからだよ」
「少し青木に似てるな」
「どこが!むぅ」
詩織はぷくっと頬を膨らませた。
「何か江藤が元気に見えた、青木がいなくなってから寂しそうだったからさ」
「寂しそう?私が?怜奈とはこの前も会ったし、連絡もしてるよ」
「ペアも決まらなくてモヤモヤしてたんじゃないかなって」
監督が決めると思ってるから特には考えてないんだけどな…
「基本、誰とでも合わせれるし」
「俺が元気にさせてやるよ、楽しいって思えるように頑張るからさ、よろしく頼むな」
「…よ、よろしく」
出ようかと会計ボタンを押してレジに行くとお支払いいただいてますと言われた。
どうやら悠里が払ってくれたみたいで奥からバイバイと手を振っていた。
松平くんは頭を下げていた。
詩織は…小さく手を振りすぐに店を出た。
電車に乗り、最寄り駅で降りると松平くんが会社所有のマンションまで送ってくれた。
もう少し先にも会社所有のマンションがあり、松平くんはそこに住んでいる。
でも一緒には帰った事はない。
男子バドミントン部は結構仲間で夕食を食べに行く事が多いからだ。