遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる
夏休みの計画
松平くんは驚いている。
「1週間?全く打たなくて大丈夫?」
「うん、でも学生の時とかさ、テスト期間とか普通にあったでしょ?」
「まあ、そうだけどさ、今は部活とは違うよ」
詩織はぷくっと頬を軽く膨らまして
「監督がいいって言ったんだからいいじゃない!」
詩織は珍しく少し強い口調になった。
トイレに行ってくると言い、体育館から出た。
松平は戸惑っていた。
「えっ、あれくらいで怒る?」
あまり怒らない詩織を見て、機嫌が悪かったのかなぁと松平は練習を始めた。
詩織はトイレで顔を洗い鏡を見た。
そこへ先輩がやってきた。
「詩織にしては珍しいじゃない」
「えっ、聞こえました?すみません」
謝らなくてもいいよと先輩は言ってくれた。
「夏休みを1週間取ることを言ったらそんなに休んで…みたいに言われちゃって…4年間有給だって消化せずに消えていってるのに〜」
「まあ、詩織は確かに休みはあまり取ってないよね」
「そうなんです、久しぶりに実家に帰るからまとまった休みが取りたくて、ゆっくりしたいんですよ」
アジア遠征とかはまだ少し先だからいいんじゃない?と先輩は言ってくれて一緒に体育館に戻った。
それからは男女別のチーム練習に入り、松平くんと話す事はなかった。
11月からはリーグも始まり女子の方のチーム練習も始まる。
そう、今しか詩織には休む余裕がないのだ。
慶太くんもオフシーズンの時でも大学があるから中々帰ってこれずに会うことも出来なかったからこの長期帰国のうちになるべく会っていたい。
朝帰りといわれても全然いいやと開き直った。