転生幼女と宰相パパは最強コンビ
ハンマーを手にしたリリカは、ドミの方をじっと見る。なぜか、アークスもハンマーを手にしていた。
無言のまま、ドミが地面に魔力を流す。
「ここ!」
「ここだ!」
リリカとアークスが、それぞれハンマーで地面を叩く。けれど、ぽこりと円柱が持ち上がったのは、まったく違う場所。
それから、三回同じことをしたけれど、アークスが一回叩けただけだった。
「じゃあ、つぎはおにいしゃん」
「昨日と同じことをしたらいいんですよね……?」
「ああ。今、ドミがしたのと同じことをしてみてくれ」
イヴェリオに言われ、昨日リリカ達の相手をしてくれた魔術師が、地面に魔力を流す。
「ここ!」
「こっちだ!」
今度は、どちらも間違えない。完璧にモグラを叩いている。
「……なるほど」
その様子を眺めていたカルロスは、ポンと手を打ち合わせた。表情が明るくなっている。
「ドミさんの魔力の使い方には無駄がありません。我々も、もっと研(けん)鑽(さん)を積まねばなりませんね」
王宮魔術師の魔力が『うにょうにょ』していたのは、制御しきれなかった魔力が地中を伝っているように感じられたからか。