転生幼女と宰相パパは最強コンビ
本当はヴォルガ・ルベート侯爵だというのはわかっているけれど、上手に発音できないのだからしかたない。
身体を低くし、リリカが乗りやすい体勢で待っているトワの背によじ登りながら声をかける。
トワは、一瞬にして、王宮のテラスへと飛び上がった。
そこは、式典が開かれている広間のすぐ側だ。窓のところから、そっと中をのぞき込んでみる。
(……あの人、かな)
王国にやってきた人々の中で、一番アークスに近い位置に座っている男性。
四十代後半というところだろうか。
暗い茶色の髪は、一糸乱れぬといった様子できっちりと整えられている。額を全部出し、前髪も含めて後ろに撫でつけていた。たぶん、髪(かみ)油(あぶら)でぎっちぎちに固めている。
神経質そうな細い眉に、細くつり上がった目。口元は不機嫌そうにぎゅっと引き結ばれている。
焦げ茶色の上着に、揃いのズボン。白いシャツに、同じ色のクラヴァット。クラヴァットピンは、何やら黒い石が嵌め込まれている。
とても、貴族らしい風貌だ。
(うん、なんか……油断できない相手って感じ)
身体を低くし、リリカが乗りやすい体勢で待っているトワの背によじ登りながら声をかける。
トワは、一瞬にして、王宮のテラスへと飛び上がった。
そこは、式典が開かれている広間のすぐ側だ。窓のところから、そっと中をのぞき込んでみる。
(……あの人、かな)
王国にやってきた人々の中で、一番アークスに近い位置に座っている男性。
四十代後半というところだろうか。
暗い茶色の髪は、一糸乱れぬといった様子できっちりと整えられている。額を全部出し、前髪も含めて後ろに撫でつけていた。たぶん、髪(かみ)油(あぶら)でぎっちぎちに固めている。
神経質そうな細い眉に、細くつり上がった目。口元は不機嫌そうにぎゅっと引き結ばれている。
焦げ茶色の上着に、揃いのズボン。白いシャツに、同じ色のクラヴァット。クラヴァットピンは、何やら黒い石が嵌め込まれている。
とても、貴族らしい風貌だ。
(うん、なんか……油断できない相手って感じ)