転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 よく考えたらわかりそうなものだ。
 精霊使いの素質があったためにあの屋敷に囚(とら)われていたようではあるが、もともとこの屋敷とはまったく関係のない赤の他人。
 マーサが心を込めてお世話してくれるのをいいことに、赤子生活を堪能していたが、子供を引き取る決断をするのは大変だったはず。

「陛下が『面倒を見るように』と言ったから引き取った。私も、その方がいいと思う――どこぞの家に養子に出して、利用されても困るしな」

 茜の顔をのぞき込みながら『旦那様』は言う。

(陛下って言ったよ、この人!)

 そう言えば、宰相様なのだから国王と直接やり取りするぐらいの関係ではあるのだろう。いわゆる仕事上の絡(から)みもあるのだろうし。

「あいー」

 ところで、この人、こんな夜中に何しに来たのだろう。
 とりあえず自分の保護者がイケメンさんらしいことは確認したが、今はこれ以上の話は聞けそうにない。すっかり退屈してしまった茜は、指をしゃぶり始めた。

(やめられない……止(と)められない……!)

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