転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 えい、と自分で両頬を叩き、気合を入れて起き上がった。まだまだやらなければならないことがある。
 今のリリカがやるべきことから、目をそらしてはならない。


 * * *



 リリカの暮らしていたという世界は、どんな場所だったのだろう。
 そう思いながら、イヴェリオは馬を走らせる。
 彼と共に行動しているのは、アークスの命じた騎士達だ。一時、ヴォルガを拘束するため、大使館に向かっているのである。
 リリカが暗号を解いてくれたおかげで、早々に大使館に向かうことができた。ヴォルガを拘束すれば、子供達の居場所もわかるだろう。
 ――けれど。

「大使はいません!」
「残っている者もおりますが、大使の行先については知らないそうで――」

 どうやって察知したのか、ヴォルガは大使館から消え失せていた。

「今日は、外で食事をすると言って出かけたようでして」
「すぐに、その店に向かいます!」

 騎士達は、いくつかのグループに別れて、ヴォルガの痕跡を追い始めた。報告を待つ間、イヴェリオは大使館の中を調べて回る。

(……大使としては、有能だと思っていたのだが)

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