転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 ヴォルガの姿を思い浮かべる。
 年齢よりはやや老けて見える容姿は、逆を言えば貫禄と経験の豊富さを感じさせた。実際、視察に赴いた時にも、様々な話をしてくれたように思う。
 彼が、『闇の商人団』に関わっていると聞かされて、驚いたのも本当のことだった。

(……リリカが、暗号を解いてくれて助かった)

 符丁となる本さえわかってしまえば、解読そのものは難しくない。符丁がなんなのかを探るためには、普通なら多くの時間が必要になる。
 リリカが、ヴォルガの持っていた書物について覚えていてくれたのが、功を奏した形になる。イヴェリオも、『我が国に関する旅行記』というところまでは記憶していたが、作者名もタイトルも失念していた。

「大使館で働いている者達にも話を聞け」
「手配済みです!」

 大使館で働いている者達の中には、エステリア王国の者もいれば、ベルザール王国から来た者もいる。ベルザール王国から来た者の中には、ヴォルガが何をしていたのか知っている者もいるかもしれない。
 使用人達から話を聞きながら、なおもヴォルガの痕跡を探す。
 身に着けている服も小物も、多くのものはここに残していったようだ。
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