転生幼女と宰相パパは最強コンビ
「熱を出している。すまないが、着替えさせてやってくれ」
「かしこまりました」
「すぐに戻る」

 イヴェリオは、マーサにリリカを託すと、部屋を出て行ってしまった。
 いやだ。イヴェリオが行ってしまったら、心細いではないか。

「……パパ」
「大丈夫、すぐにお戻りになりますよ。あら、汗をかいてますね。さっと拭いてしまいましょう」

 マーサが側にいてくれるのに、どうして、こんなに寂しいのだろう。くすん、と鼻を鳴らしたら涙までぼろぼろと出てきた。
 マーサはてきぱきと湯を用意し、温かなタオルでリリカの身体を拭い、慣れた手つきで寝間着に着替えさせてくれる。

「マーシャ、あたま、いたい……」

 頭が割れそうにずきずきとしている。枕に頭を落ち着けた時には、視界もぐるぐるしていた。
 冷たいタオルを額に乗せられた時、医師を連れたイヴェリオが戻ってくる。

「娘を頼む。川に落ちた――すぐに水から上げ、魔術の使える者に身体も服も乾かしてもらったのだが」

 イヴェリオの言葉にうなずいた医師は、リリカの方に身を寄せる。
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