転生幼女と宰相パパは最強コンビ
どうもこの国は安定していないらしく、イヴェリオには大量の仕事があると聞いている。
国王は何をしているのだと思っていたら、まだ十二歳、もうすぐ十三歳になるらしい。それでは、イヴェリオが頑張らねばいけないのも納得だ。
「……まあいいや」
とつぶやいた口調は、もしかしたら子供らしからぬものだったかもしれない。マーサの顔に、痛ましそうな表情が浮かんだ。
(……そうじゃなかった)
リリカのことを厄介者としか思っていなかったとしても、屋敷に戻ってきた時には、欠かさず生存確認に来る。
風邪を引いて鼻水がだらだらだった時には、マーサに『医師に見せなくて大丈夫なのか』と心配している言葉もかけていたから、悪い人ではなさそうだというのもちゃんとわかっている。
ただ、リリカがもっとイヴェリオに近づきたいと勝手に思っているだけ。
「はやくおとなになりたいでしゅ……」
フォークにさした苺を口に運んでぽつりとこぼす。
もし、リリカが大人だったら、イヴェリオの仕事を手伝えるのに。大人達の会話をこっそり聞いているだけでも、この国が大変そうなことだけはわかる。
国王は何をしているのだと思っていたら、まだ十二歳、もうすぐ十三歳になるらしい。それでは、イヴェリオが頑張らねばいけないのも納得だ。
「……まあいいや」
とつぶやいた口調は、もしかしたら子供らしからぬものだったかもしれない。マーサの顔に、痛ましそうな表情が浮かんだ。
(……そうじゃなかった)
リリカのことを厄介者としか思っていなかったとしても、屋敷に戻ってきた時には、欠かさず生存確認に来る。
風邪を引いて鼻水がだらだらだった時には、マーサに『医師に見せなくて大丈夫なのか』と心配している言葉もかけていたから、悪い人ではなさそうだというのもちゃんとわかっている。
ただ、リリカがもっとイヴェリオに近づきたいと勝手に思っているだけ。
「はやくおとなになりたいでしゅ……」
フォークにさした苺を口に運んでぽつりとこぼす。
もし、リリカが大人だったら、イヴェリオの仕事を手伝えるのに。大人達の会話をこっそり聞いているだけでも、この国が大変そうなことだけはわかる。