転生幼女と宰相パパは最強コンビ
「なるほど。リリカ嬢、よろしくね。僕はアークス。イヴェリオの親戚だから、君とも親戚だね」

 それは少し違うのではないかと思ったけれど、国王陛下自らリリカに手を差し出してくれているのだから、断る理由もない。

「あい、へいか」

 断る理由もないから、差し出された手を取って、リリカはきゅっと握りしめた。

「アークスって呼んでよ。親戚なんだし」
「しょれは、ちょっと」
「だめ?」

 むぅ、と唸って、リリカはアークスを見上げた。こちらを見下ろす目には、困ったような光が浮かんでいる。

「あのね、ちゃんとよべない。マーシャ、ローゼシュ、パパ……アークシュ」

 ひとりひとり、指折りながら数え、最後にアークスの名をあげたら、彼はぷっと吹き出した。そして、リリカはふくれっ面になった。

「だからいやだった」
「ごめん……それなら、アークでいいよ。それなら、呼べるでしょ?」

 ちゃんと呼べないのなら、短縮してしまえばいいというのは乱暴な話である。だが、これ以上断ったら、彼との仲を深められない気がする。

「あい、アーク」
「うん。リリカ、よろしくね?」

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