転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 どうやら、リリカはアークスから呼び捨てにされることで決定らしい。
 ちらっとイヴェリオに目をやったら、彼も困惑した顔をしていた。困惑していても、止めてはいないから、いいことにしてしまおう。
 朝食をすませたあとということもあり、お茶は後回しでまず庭園に向かう。石造りの細い道をぴょんぴょん弾むようにして歩きながら、リリカはアークスを案内した。
 そこには、すでに実験栽培を担当しているドミが待っていた。

「これが夜鳴草を栽培している薬草園?」
「あー、陛下。まずは、これ」

 ドミがアークスに差し出したのは、どのようにして夜鳴草を栽培しているのかを示したものだった。紙の上に、丁寧に図面や説明書きが描かれている。

「そっかー、この周囲にあるのがルーンストーンなんだね?」
「さようでしゅ」

 リリカだけではなく、ドミも噛んだ。耳まで真っ赤になったのに、アークスは笑うことなく、柔らかな口調で「大丈夫。続けて?」と先をうながした。

(……立派な王様よねぇ)

 アークスのその対応に、リリカは素直に感心した。リリカだったら、笑ってしまったかもしれない。

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