【完】オキナグサに愛を込めて


『わ、わたしはレンさんを見たくて……』


ずっと伝えたかった気持ち。
でも、いざ本人を目の前にすると恥ずかしくて声が小さくなる。


「えーてことは、レンのこと好きなんや」


『ち、違いますよ!好きとかではなくて…』


残念やなーとうなだれるサクラバさんに咄嗟に否定した。


『中学生の頃皆さんの走りを見た時、とっても惹き付けられたんです』


『そ、そのなかでもレンさんがかっこいいなぁなんて…』


必死に弁明しているわたしはどう映ってるんだろう。
好きか嫌いかと言われた好きだし、もっと近づきたいと思ってる。

ただ、この気持ちが恋なのか憧れなのか未だに分からないわたしに好きなんて軽々しく言えなかった。

それになにより、あの噂がわたしの頭を支配する。


“黒﨑連に好きと言ってはいけない。その言葉を口にした者は二度と関われなくなる。”

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