黒皇帝は幼女化した愛しの聖女に気づかない~白い結婚かと思いきや、陛下の愛がダダ漏れです~
「へーか……私は……」
『オディリアです』そう言えたらどんなにいいだろう。
もう一度チャレンジしてようか。そう思って口を開くだけなのに息苦しくなる。
だめだわ。前より制約がきつくなっている気がする。
「私はただ、へーかがおっしゃったことに『そうだといいな』と思っただけです」
どうにか平然を装ったつもりだけど、陛下はわたしを見つめるだけで何も言わない。
もしかしたら今なら私がオディリアだと気づいてもらえるかもしれない。
名前を言わなくても何か私だとわかることはないかしら。ヒントになるものとか……。
当たりをきょろきょろと見回したとき、鮮やかなピンク色のバラが目に飛び込んできた。
そうだわ! 昨日と同じバラを欲しがれば、ロゼとオディリアの繋がりに気づいてもらえるかもしれない!
陛下の腕から降ろしてもらい、バラの木に駆け寄った。
「へーか、このバラを一輪いただいてもいいですか?」
「だめだ」
「えっ!」
にべもなく断られて驚いた。正体に気づいてくれるかもしれないと期待した分、どうして……と困惑する。
「次に俺がバラを贈るのは、目覚めた皇后だと決めている」
「え?」
思いがけない言葉にバラに触れていた手が止まる。陛下が私からスッと視線を逸らした。
『オディリアです』そう言えたらどんなにいいだろう。
もう一度チャレンジしてようか。そう思って口を開くだけなのに息苦しくなる。
だめだわ。前より制約がきつくなっている気がする。
「私はただ、へーかがおっしゃったことに『そうだといいな』と思っただけです」
どうにか平然を装ったつもりだけど、陛下はわたしを見つめるだけで何も言わない。
もしかしたら今なら私がオディリアだと気づいてもらえるかもしれない。
名前を言わなくても何か私だとわかることはないかしら。ヒントになるものとか……。
当たりをきょろきょろと見回したとき、鮮やかなピンク色のバラが目に飛び込んできた。
そうだわ! 昨日と同じバラを欲しがれば、ロゼとオディリアの繋がりに気づいてもらえるかもしれない!
陛下の腕から降ろしてもらい、バラの木に駆け寄った。
「へーか、このバラを一輪いただいてもいいですか?」
「だめだ」
「えっ!」
にべもなく断られて驚いた。正体に気づいてくれるかもしれないと期待した分、どうして……と困惑する。
「次に俺がバラを贈るのは、目覚めた皇后だと決めている」
「え?」
思いがけない言葉にバラに触れていた手が止まる。陛下が私からスッと視線を逸らした。