黒皇帝は幼女化した愛しの聖女に気づかない~白い結婚かと思いきや、陛下の愛がダダ漏れです~
「教皇様!」
思わず鏡に飛びつくように話しかけてから、この状況をどこからどう説明すればいいのかわからなくなった。
幼女の自分がオディリアだと言っても、すんなり信じてもらえるはずがない。いたずらが過ぎると叱られるくらいならまだいいが、魔導鏡の無断使用を罪に問われる可能性だってあるのだ。
魔導鏡を持ち出すことばかりに気を取られ、いざ教皇様と対面できたときに事実を信じてもらうためにどうしたらいいのかまで考えが及んでいなかった。
「あの……教皇様、私は……」
「そうではないでしょう」
出し抜けな否定の言葉に「え?」と目を見開く。
「ふたりのときはどう呼ぶのでしたか?」
「あっ!」
養女になったばかりのころ、教皇様に言われた言葉を思い出す。
『プライベートでふたりきりのときは「お義父様」と呼んでくれたらうれしいです』
私が聖女の務めとは関係のないところでうっかり『教皇様』と呼んでしまうと、今のように言い直しを要求されるのが常だった。
「おと……う様」
鏡の向こうでにっこりと微笑みを浮かべた顔に、彼が私の正体を見抜いていることを悟った。
「伊達にあなたの養父を十五年もやってきたわけではありませんよ。オディリア」
「お義父様……」
ジンと胸の中が痺れるように温かくなる。
「まあ、種明かしをしますと、今のあなたの〝オーラ〟がオディリアと同じ特別な色合いをしていますので」
「あ……」
思わず鏡に飛びつくように話しかけてから、この状況をどこからどう説明すればいいのかわからなくなった。
幼女の自分がオディリアだと言っても、すんなり信じてもらえるはずがない。いたずらが過ぎると叱られるくらいならまだいいが、魔導鏡の無断使用を罪に問われる可能性だってあるのだ。
魔導鏡を持ち出すことばかりに気を取られ、いざ教皇様と対面できたときに事実を信じてもらうためにどうしたらいいのかまで考えが及んでいなかった。
「あの……教皇様、私は……」
「そうではないでしょう」
出し抜けな否定の言葉に「え?」と目を見開く。
「ふたりのときはどう呼ぶのでしたか?」
「あっ!」
養女になったばかりのころ、教皇様に言われた言葉を思い出す。
『プライベートでふたりきりのときは「お義父様」と呼んでくれたらうれしいです』
私が聖女の務めとは関係のないところでうっかり『教皇様』と呼んでしまうと、今のように言い直しを要求されるのが常だった。
「おと……う様」
鏡の向こうでにっこりと微笑みを浮かべた顔に、彼が私の正体を見抜いていることを悟った。
「伊達にあなたの養父を十五年もやってきたわけではありませんよ。オディリア」
「お義父様……」
ジンと胸の中が痺れるように温かくなる。
「まあ、種明かしをしますと、今のあなたの〝オーラ〟がオディリアと同じ特別な色合いをしていますので」
「あ……」