幼なじみが連れてきた結婚相手がすごい俺様だった話
「ここなんて素敵ですね」
気を利かせてか(?)
征也が先に帰ったあと、晴乃は充悟のタブレットで、また宿を眺めていた。
「お前がそういうのを素敵だと言ってくれる女でよかった」
と充悟は笑う。
「古いガラス戸。
年代物の家具。
雰囲気のある薄暗い廊下」
うんうん、と頷きながら晴乃はタブレットを眺めていた。
「湿っぽい床や柱。
湿っぽい布団」
湿っぽい布団は嫌かな。
「大正時代っぽいタイルの風呂」
そこも微妙ですかね。
タイルは素敵ですけど。
古いお風呂は嫌かな~。
「雪に閉ざされた町」
殺人事件が起きそうなんですけど……。