幼なじみが連れてきた結婚相手がすごい俺様だった話
「それはない。
 俺は一度執着したら、しつこいから。

 今もこの出汁がよくきいたタラがすごく美味かったから、鍋の中のタラを全部食いたいと思うくらい、執着している。

 でも、お前にはやる。
 愛があるから」
と晴乃の取り皿にタラを三切れもいっぺんに入れてくれる。

 ……これがあなたの愛なのですね。

 淡白なのに味に深みがあって美味しいので、一瞬で愛を喰らってしまいましたよ。

「お前、就職する気なら、うちの会社で働くか」
「嫌です」

「朝から晩まで一緒にいられるぞ」

「嫌です。
 ずっと一緒にいたら、飽きられそうなので」

「なんでそう理性的なんだ」

 ちょうどいいじゃないですか。
 夫婦ふたりで暴走するのは、まずいですよ……と思う晴乃の前で充悟は拳を作り主張する。

「晴乃っ。
 理性が吹き飛ぶほど、ラブラブになろうっ」
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