最期の晩餐
楠木さんの噛み出し食の成功(むせはしてたけど、成功と言っていいでしょう)を見届け、今度は自分の問題の解決にいざ出発。
隼人のアパートに向かう途中でスーパーに寄り、豚バラブロックを購入。隼人の部屋で、豚の角煮を作ろうと思ったからだ。隼人のお母さんの味の前では、嘘も酷いことも言えないだろうと考えたから。こんなことに隼人のお母さんの豚の角煮を使う私は、浮気をされても仕方のない最低女だ。でも、これ以上傷つきたくない。
買い物袋を肩に掛け、隼人のアパートまで歩く。
「……え」
まただ。また、隼人と隼人の元カノがアパートの前で抱き合っていた。なんかもう、話し合うだけ無駄な気がした。何も話したくなくなった。
「…………」
無言でふたりに近づき、
「…………」
無言で豚バラブロックを隼人に押し付け、
「…………」
無言で立ち去ろうとする私の手頸を、
「待って、奈々未‼ 話聞いて‼」
隼人が掴んだ。
「…………」
その手を無言で振り払う。
「待ってって‼ お願いだから、話しよう⁉」
一昨日は追いかけても来なかったくせに、今日は食い下がる隼人。さすがに追わねばマズイと判断したのだろう。
隼人のアパートに向かう途中でスーパーに寄り、豚バラブロックを購入。隼人の部屋で、豚の角煮を作ろうと思ったからだ。隼人のお母さんの味の前では、嘘も酷いことも言えないだろうと考えたから。こんなことに隼人のお母さんの豚の角煮を使う私は、浮気をされても仕方のない最低女だ。でも、これ以上傷つきたくない。
買い物袋を肩に掛け、隼人のアパートまで歩く。
「……え」
まただ。また、隼人と隼人の元カノがアパートの前で抱き合っていた。なんかもう、話し合うだけ無駄な気がした。何も話したくなくなった。
「…………」
無言でふたりに近づき、
「…………」
無言で豚バラブロックを隼人に押し付け、
「…………」
無言で立ち去ろうとする私の手頸を、
「待って、奈々未‼ 話聞いて‼」
隼人が掴んだ。
「…………」
その手を無言で振り払う。
「待ってって‼ お願いだから、話しよう⁉」
一昨日は追いかけても来なかったくせに、今日は食い下がる隼人。さすがに追わねばマズイと判断したのだろう。