【ピュア青春BL】幼なじみの君と、ずっとミニトマトを育てたい。
「あっ、順番が違う。まずプレゼントもあってね……」

 机に向かうと、引き出しから律くんみたいにかっこいい黒の小さな箱を出した。律くんに今背中を向けている。振り向くのでさえも緊張する。呼吸が苦しくなってくる。

 でも、きちんと渡して、きちんと気持ちを伝えたい。

 だって、もう律くんと離れたくないから。
 だって、ずっと大好きな律くんの一番隣にいたいから――。

 僕は勢いに任せて振り向き、伝えた。

「律くん、僕のとお揃いの指輪をもらってください。そして僕と結婚してください」

 律くんの目は丸くなり、今までに見たことのない表情になった。さらに頬がぽっと赤くなった。

「いきなり、結婚?」

 思っていたのと反応が違う。想像ではいつもみたいに優しく微笑んでくれる予定だった。

「 あれ? 何か間違えた?」
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