タイプではありませんが


 だから今回は絶対言わない。そう決めていたけど、ウキウキする気持ちは止められない。
 つい、何度も見上げてしまう楓に星野は横で楽しそうに笑うのだ。
「……何?」
「なんでもないよ」
 すぐ横で星野が首を振る。身長差がない分、お互いの表情がよく見える。
 楓からは楽しそうに笑う星野が、星野からは目を輝かせている楓が。

 隣に並んで歩くと、より星野の顔が整っていることがわかる。
 モテるだろうなぁ、という顔。
 話し方も穏やかで、時折ポロッと出る方言もかわいい。
 一人暮らしにあたって母と姉に躾られたといっていたが料理や掃除、洗濯、果ては楓も滅多にしないアイロンがけも含めた家事もできる。
 仕事っぷりも悪くない。同期でも出世するのは早い方だろう。
 女性の扱いも丁寧だし、かと言って自分がないわけではなく、主張するところはするし、強引なところはある。
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