タイプではありませんが


「絶対止めとけっていうのにな……」
「ん?何の話?」
 心の声がポロリと漏れていたようだ。
「いや、何でも……」
「はいはい。どうせまた堂々巡りしていたんだろ?友達としてホッシーに相談されたらこんな女止めとけっていうのに、って」
 うう、案の定読まれている。
「そんなところも知っているし。ってか人間だから矛盾抱えて生きていて当たり前だろ?」
「そうだけど」
「まぁ、俺のこと考えてくれる時間増えるのは嬉しいから深くは突っ込まないけど。楓がグルグル考えても俺からはこの関係止める気はないから」
 あぁ、ズルい。こんな時に名前を呼ぶなんて。
 ニヤニヤしている星野は名前で呼ぶと楓が何も言えなくなるってわかっている。
「……変態」
「そ。変態なの。伊達に長年惚れている男を侮るなよ」
< 104 / 166 >

この作品をシェア

pagetop