タイプではありませんが
※
「忘れてくれるって言ったでしょ!?」
思ったより大きな声で、ざわめいていた店内は一瞬静まり返る。
注目されて楓は顔を赤くして周りに頭を下げる。
星野は笑いを噛み殺しているのか、肩を震わせていた。
残っていたトニックウォーターを飲み干し、楓は星野と同じサングリアを頼む。
酒に弱いといってられない。飲まないとこの怒りを鎮められない。
すぐに出てきた口当たりのいいサングリアを1/3ほど呷る。
意識しないようにしていたのに。
あの時と同じシチュエーション。あの時と同じ言葉。
ワザとだ。絶対ワザと。噴き出しそうな顔をしているヤツの顔が全て物語っている。