タイプではありませんが
「俺、家族にはこんな感じだよ」
「……そう」
星野はお茶で喉を潤すと楓に尋ねる。
「営業できないのが悔しい?」
「うん」
「だから、俺に嫉妬する?」
「……うん」
「他の人にはしないのに?」
「……同期で比べられてきたし」
「うん」
「味方だけど一番のライバルだから、ホッシーは」
「ありがと。俺も同じ。早く山下に営業に戻ってきてほしい。けど、今は体が一番だろ?」
「……わかってるよ。それでも」
「妬み嫉みは治まらない?」
コクリと楓は頷く。
だよね、と星野も頷いた。
「その山下のモヤモヤしてる気持ちって、俺と付き合おうが付き合わないが無くならないよね。元のように仕事できない限り」
「そうだけど……」
「なら今どうにも出来ないことだよね」
「うん」
「だったら付き合っても変わらないよ?」
言葉だけ見ると辛辣だ。だけど、星野がフラットに話してくれるから楓は冷静に答えることができた。
営業として意見を交わしている時と同じ会話に、楓の勘も戻ってくる。