アラ還の、恋は野を越え山越え谷越えて
~由佳 said ~
朝目覚めると、隣に匠さんがいる。
幸せだなぁ。
朝起きて、隣に誰かがいる。
それだけで幸せ。
匠さんの胸に顔を埋めてみた。
あれ?動いた?
「おはよ」
恥ずかし、でも動けないほど、しっかりホールドされている。
「昨日は疲れてたんだよね、すぐに寝ちゃってたから」
あっ、ベッドまで運んでくれたんだ。
「ごめんなさい。重かったでしょ」
引き摺ってこられたのか、起きたらベッドの上だった。
「重くなんてないよ。ただ寂しかったな、初夜だったのに」
えっ!?
いや、「またまた~」
勘違いをしてしまうような言い方。
私だってわきまえてる。
こんなおばさん相手に初夜なんて、冗談言って。
「冗談にしないで」
真剣な顔をして、匠さんの顔が近づいてきた。
優しいキス。
それから唇を少し噛んで、口が空いた瞬間に匠さんの舌が入ってきた。
こんなキス、もう忘れてる。
どう返したら良いか判らない。
その後、両手がパジャマの中に入ってきた。
気がついたらもうパジャマは着ていない。
匠さんの舌がだんだん下がっていく。耳朶、首筋から胸へ、そしておへその辺りでピタッと止まった。
そして悲しい声で、
「脱毛してたの、元ご主人に言われて?」
「主人は知らないよ」
「元ね!」
「うん、元主人は知らないよ。紗依がお腹に入った時から、こんなことしてないから」
「えっ…」
やっぱり驚くよね。
「紗依がお腹に入った時から、もう夫婦じゃなくてただの家族だったの、だからキスをするのももう30年ぶりくらい。脱毛も介護脱毛。この先どうなるか判らないから、もしものために…」
言ってて悲しくなってきた。
もう自分が女では失くなっていたということにたいして。
抱き枕じゃなくて、抱きしめられた。
「今までのことはすべて忘れて、俺との記憶だけでいっぱいにして」
こんなに幸せになってもいいのかなぁ。
「この続き、いい?」
こんな私でいいのかなぁ。
思わず頷いた。
朝目覚めると、隣に匠さんがいる。
幸せだなぁ。
朝起きて、隣に誰かがいる。
それだけで幸せ。
匠さんの胸に顔を埋めてみた。
あれ?動いた?
「おはよ」
恥ずかし、でも動けないほど、しっかりホールドされている。
「昨日は疲れてたんだよね、すぐに寝ちゃってたから」
あっ、ベッドまで運んでくれたんだ。
「ごめんなさい。重かったでしょ」
引き摺ってこられたのか、起きたらベッドの上だった。
「重くなんてないよ。ただ寂しかったな、初夜だったのに」
えっ!?
いや、「またまた~」
勘違いをしてしまうような言い方。
私だってわきまえてる。
こんなおばさん相手に初夜なんて、冗談言って。
「冗談にしないで」
真剣な顔をして、匠さんの顔が近づいてきた。
優しいキス。
それから唇を少し噛んで、口が空いた瞬間に匠さんの舌が入ってきた。
こんなキス、もう忘れてる。
どう返したら良いか判らない。
その後、両手がパジャマの中に入ってきた。
気がついたらもうパジャマは着ていない。
匠さんの舌がだんだん下がっていく。耳朶、首筋から胸へ、そしておへその辺りでピタッと止まった。
そして悲しい声で、
「脱毛してたの、元ご主人に言われて?」
「主人は知らないよ」
「元ね!」
「うん、元主人は知らないよ。紗依がお腹に入った時から、こんなことしてないから」
「えっ…」
やっぱり驚くよね。
「紗依がお腹に入った時から、もう夫婦じゃなくてただの家族だったの、だからキスをするのももう30年ぶりくらい。脱毛も介護脱毛。この先どうなるか判らないから、もしものために…」
言ってて悲しくなってきた。
もう自分が女では失くなっていたということにたいして。
抱き枕じゃなくて、抱きしめられた。
「今までのことはすべて忘れて、俺との記憶だけでいっぱいにして」
こんなに幸せになってもいいのかなぁ。
「この続き、いい?」
こんな私でいいのかなぁ。
思わず頷いた。