この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「ありがとうございます。部長からの言葉は、きっと彼女の自信に繋がっていると思います」
「ははは。君たちは本当に似た者同士だね。如月も、穂高を褒めてやってほしいと言っていたんだよ」

 軽く目を見開いてから、すぐに微笑みを浮かべる。明日香に認められること以上に嬉しいことなどない。

「そうでしたか。如月も」
「本当にいいコンビだな。如月と穂高なら、絶対にいい結果を生み出せると思っていたんだ。やはり私の目に狂いはなかった」

 慶介もまた、明日香となら最高の結果を出せると思っていた。

 互いのいいところは尊重しながらも、改善すべき点は遠慮なく注意し合える。そんな関係の二人だから、絶対に上手くいくと思っていた。

「如月とは遠慮なくぶつかり合えるので、よりよいものを目指すことができるんです。如月のセンスと、私の知識をかけ合わせれば、味の幅がどんどん広がる。新しいものが次々と生まれて、一人では知り得なかった味にたどり着ける。それが楽しくてしかたありません」
「そうか。いいパートナーに巡り合えたんだな」

 まったくその通りだと強く頷く。同じ会社の同じ部署に配属されたことはただの偶然だったが、今はその偶然に深く感謝している。
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