この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「そう思います。彼女以上のパートナーはいません。これからも如月と力を合わせて、励んでいきたいと思っています」
「嬉しい言葉だね。期待しているよ。それにしても、穂高は如月のことになると饒舌になるな。よほど如月が好きなんだな」

 部長はおそらく深い意味で言っているわけではないだろう。人としてという意味に違いない。

 慶介は確かに人として明日香をとても好ましく思っているが、今はそれ以上に彼女に惹かれている。自然と目で追ってしまうくらい心を奪われている。

 胸に宿る温かな気持ちを感じながら、慶介はやわらかな表情で語る。

「そうですね。とても好きです。もう十年近い付き合いになりますけど、日に日に好きになっていくような気がします。如月はあまりに魅力的ですから」

 同僚として接していた明日香も、友人として接していた明日香も素敵だとは思っていたが、恋人として接する明日香は桁違いに魅力的だ。

 全力で楽しんでいる様や、照れてはにかんでいる表情、うっとりとこちらを見つめる甘い瞳。友人の頃には見られなかったたくさんの姿が、慶介の心を鷲づかみにして離さない。

「ははは。穂高にそこまで言わせるとは、如月はすごいな」
「本当にすごいやつですよ。心から尊敬しています。私はこれから先もずっと如月とともにありたいと思っています」

 心からの願いを口にすれば、温かな気持ちが全身に駆け巡っていった。
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