この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
 慶介は時間をかけて、明日香に触れ、ゆっくりと強ばりを解いていく。感じていることを自分の口でそのまま伝えれば、次第に恐怖心が薄れ、快感が強まっていった。

 そうして二度目の絶頂を迎えた後、再び挑戦してみれば、一度目とは違って少しの痛みだけで受け入れることができた。

「ヤバいな、これ」

 慶介の気持ちよさそうな表情を見ると、明日香も気持ちよくなっていく。二人してひどく艶を帯びた表情をし、一度甘く口づけ合った。

「明日香、ありがとう。すげー、嬉しい」
「私も」

 明日香は今、最上の喜びを覚えている。心から好いている人と求め合えることが嬉しくてならない。しかも、慶介まで喜びを感じてくれているなど、これ以上に嬉しいことがあるだろうか。

 明日香は優しく笑って、慶介に口づけた。慶介の表情もとても優しい。

「好きだよ、明日香」
「ん、好き。慶介、好き」

 いつも以上に甘く優しい声で「好き」と言い合う。

 明日香の『好き』と慶介の『好き』は同じでないとわかってはいるが、それでも明日香の心は満たされる。

 なにしろ明日香は知っているのだ。慶介の気持ちがまだ恋には満たなかったとしても、明日香に対して少しは特別な思いを持ってくれているのだと。友人以上の気持ちは抱いていくれている。

 それだけで涙が出そうなほど嬉しい。将人には友人としての『好き』しかもらえなかったが、慶介はもっと特別な『好き』をくれているのだから。

 慶介と深く求め合う間、明日香は心を完全にさらけ出し、何度も、何度も「好き」と囁き続けた。
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