この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~

3. 偽物の「好き」

 苦しい片想い話で空気が重くなってしまった二人は、互いを慰めるように酒を酌み交わす。

 明日香も慶介も普段はあまり酒を飲む方ではないが、この話をするときだけは別。素面で話すと後に響くから、酒の力を借りるのだ。

 とはいえ、明日香は酒に強いから、記憶をなくすようなことはできない。ただ弱音を吐くための口実にしているだけだ。

 明日香は酒を飲みながら、ぐるぐると答えの出ない問題について考える。

 いつだって次こそは好きになろうと思って交際を始めるが、どうしても将人以外を好きになれない。いったいどうすればこの想いを変えられるのだろうか。

 深く考え込んだ明日香はぽつりとつぶやく。
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