この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「あのさ、しばらく付き合ってくれない?」
「実験に?」
こくりと頷いてから答える。
「もう少し恋人らしく過ごして、好きって言い合ってみたい。今まで付き合ってても、好きって言えなかったの、苦しかったんだよね。自分からも好きって言ってみたい。もしも穂高が私とはどうしても無理って言うなら、諦めるけど……」
実験に付き合ってほしいと思いながらも、無理強いはしたくなくて、今さら弱気な言葉が漏れ出る。
慶介なら受け入れてくれるのではないかという期待と、彼に突き放されたらどうしようという不安とが入り混じって、明日香は複雑な表情を浮かべてしまう。
「はあー、わかったよ。わかったから、そんな泣きそうな顔すんな」
「えっ、いいの?」
「如月が変なの引っかけるよりかはマシだからな」
また憎まれ口を叩いているが、それでも明日香の頼みを聞くとその表情が告げている。やはりこの男は優しい。
明日香はほっとして、ようやくその顔に笑みを浮かべる。
「そんなことはしないけど……でも、ありがとう」
「おう」
二人の間の空気はまだいつもと変わっていない。気の置けない友人のまま。
それでも次の恋に向けてとても前向きな気持ちになれた今、明日香の纏う空気はいつもよりほんの少しだけやわらかくなっていた。
「実験に?」
こくりと頷いてから答える。
「もう少し恋人らしく過ごして、好きって言い合ってみたい。今まで付き合ってても、好きって言えなかったの、苦しかったんだよね。自分からも好きって言ってみたい。もしも穂高が私とはどうしても無理って言うなら、諦めるけど……」
実験に付き合ってほしいと思いながらも、無理強いはしたくなくて、今さら弱気な言葉が漏れ出る。
慶介なら受け入れてくれるのではないかという期待と、彼に突き放されたらどうしようという不安とが入り混じって、明日香は複雑な表情を浮かべてしまう。
「はあー、わかったよ。わかったから、そんな泣きそうな顔すんな」
「えっ、いいの?」
「如月が変なの引っかけるよりかはマシだからな」
また憎まれ口を叩いているが、それでも明日香の頼みを聞くとその表情が告げている。やはりこの男は優しい。
明日香はほっとして、ようやくその顔に笑みを浮かべる。
「そんなことはしないけど……でも、ありがとう」
「おう」
二人の間の空気はまだいつもと変わっていない。気の置けない友人のまま。
それでも次の恋に向けてとても前向きな気持ちになれた今、明日香の纏う空気はいつもよりほんの少しだけやわらかくなっていた。