この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
明日香が意気込んで答えれば、慶介は笑って頷く。
「わかったよ。じゃあ、明日香。行くぞ」
自然な流れで手を差し出される。状況から考えて、手を繋ごうと言っているのだろう。
恋人らしくするなら、とても理にかなった行動ではあるが、あまりにさらっとその行動を取れる慶介に、思わず疑問が口からこぼれる。
「いや、なんでそんなに慣れてるわけ。デート初めてなんじゃないの?」
奈菜を想い続けている慶介は交際経験がない。デートも今日が初めてのはず。それなのに明日香よりも落ち着いていて、よほど恋人らしい行動をしている。
まさか明日香が知らないだけで、デートの経験があるのだろうか。訝しんで首を傾げれば、慶介はさらりと答える。
「初めてでもこのくらいするのは普通だろ。ほら、手」
初めてのデートでこの余裕ぶりはすごい。末恐ろしいとさえ思う。
交際経験のある明日香の方がリードされているのはなんだか面白くないが、今日の目的を考えれば、素直に応じるのが正しいだろう。
差し出された慶介の手に自分の手を重ねる。その手は明日香のそれよりも大きい。そのことに少しだけ男らしさを感じ、今日の二人は恋人なのだという実感が明日香の中にわずかばかり芽生えた。
「わかったよ。じゃあ、明日香。行くぞ」
自然な流れで手を差し出される。状況から考えて、手を繋ごうと言っているのだろう。
恋人らしくするなら、とても理にかなった行動ではあるが、あまりにさらっとその行動を取れる慶介に、思わず疑問が口からこぼれる。
「いや、なんでそんなに慣れてるわけ。デート初めてなんじゃないの?」
奈菜を想い続けている慶介は交際経験がない。デートも今日が初めてのはず。それなのに明日香よりも落ち着いていて、よほど恋人らしい行動をしている。
まさか明日香が知らないだけで、デートの経験があるのだろうか。訝しんで首を傾げれば、慶介はさらりと答える。
「初めてでもこのくらいするのは普通だろ。ほら、手」
初めてのデートでこの余裕ぶりはすごい。末恐ろしいとさえ思う。
交際経験のある明日香の方がリードされているのはなんだか面白くないが、今日の目的を考えれば、素直に応じるのが正しいだろう。
差し出された慶介の手に自分の手を重ねる。その手は明日香のそれよりも大きい。そのことに少しだけ男らしさを感じ、今日の二人は恋人なのだという実感が明日香の中にわずかばかり芽生えた。